利小損大は誰もが陥る当然の罠?

株式投資、為替FX、仮想通貨などトレードをしていると、無意識のうちに陥ってしまう罠それが「利小損大」です。利小損大とは、利益が少なく損失は大きいことを表していますが、この投資行動を抜け出せずにトレードを続けていくと知らぬ間に投資資金がどんどん目減りしていく可能性が高まりますので、そのメカニズムを踏まえてどうやったら利小損大から抜け出せるかを考えてみたいと思います。

利小損大は人間の本能?

トレードをしていると、ついついこんな感情に掻き立てられたことはないでしょうか?

  • 利益は確実性を求めて早めに決済したい。
  • 損失はリスクを好んで損切りできない。

これは誰もあなたに限った話ではなく、トレーダーなら誰しも起こり得る人間の本能的な感情なんです。

このことを検証するために、下記の例題を直感的に判断してみてください。

<例題1>あなたならAとBどちらを選択しますか?

A:無条件に3万円を支払わなければいけない飲食店

B:80%の確率で4万円を支払わなければいけないが、20%の確率で無料になる飲食店

直感で反射的に判断すれば、ほとんどの人は、無料の可能性があるBを選択するかと思います。

もちろん、期待値を計算すれば、

A:▲3万円✕100%=▲3万円、

B:▲4万円✕80%+0円✕20%=▲3.2万円

となり、Aの方がより期待値が高いためAを選択した方が有利であることがわかります。

<例題2>あなたならAとBどちらを選択しますか?

A:無条件に給料60万円がもらえる仕事

B:80%の確率で80万円をもらえるが、20%の確率で無報酬となってしまう仕事

直感で反射的に判断すれば、ほとんどの人は、確実性を求めてAを選択するかと思います。

もちろん、期待値を計算すれば、

A:60万円✕100%=60万円、

B;80万円✕80%+0円✕20%=64万円

となり、Bの方がより期待値が高いためBを選択した方が有利であることがわかります。

つまり、上記例題をみてわかるように人間は直感的かつ本能的に、「利益は確実に欲しく、損失は嫌がる生き物」なのです。

このように何も対策をしなければ全てのトレーダーに起こり得る事象、それが「利小損大」なのです。

利小損大の攻略方法

では、どうしたら「利小損大」から抜け出し、「利大損小」に近づくことができるのか?

結論からいうと、「直感的に(適当に)トレードせず、期待値の高かった検証データを踏まえてトレードすること」です。

言葉でいうのは簡単ですが、この検証作業にはかなりの時間と労力がかかります。そのため、ほとんどの方はそれをせず又は短期間だけ検証してトレードすることでしょう。ですが、短期間での検証作業では、データ検証量が少ないため、検証データへの信頼が揺らぎ、人間の本能的な行動である「利小損大」を払拭できない恐れが高まります。

つまり、トレードで勝つためには検証作業をどれだけ積み重ねられたかどうかが鍵になると思っています。膨大な検証作業で得た確固たる裏付け(証拠)があってこそ、自信を持って利益を伸ばし、即座に損切りすることができるようになるのだと思います。

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